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いちかわくめはち
新編 近代美人伝 (下)
長谷川 時雨
線上閱讀長谷川 時雨《新編 近代美人伝 (下)(いちかわくめはち)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 138,172 字 · 277 頁
――先達ての「見立」の続きをお知らせいたします。あなたの好きな方のお名もありますから、早くお知らせいたしたく、お目にかかるまでとっておけないので手紙にしました。お礼をおっしゃい。
「文壇女性見立」
女教師鴎外、芸妓紅葉、女生徒漣、女壮士正太夫、権妻美妙、女役者水蔭、比丘尼露伴、後室逍遥、踊の師匠眉山、町家の女房柳浪。
それからね、衆議院議員見立には、山田美妙斎は改進党の島田しゃべ郎(三郎)よ。偉いのは田辺竜子と小金井貴美子と、若松賤子の三人が、女でも、その仲間にはいっていました。
「当世作者忠臣蔵見立」というのでは、
由良之助が春のや(逍遥)で、若狭之助が鴎外で、かおよ御前が柳浪、勘平が紅葉で、美妙はおかるよ。力弥が漣山人なの。定九郎が正太夫なのは好いわね。
錦子は、おかるが美妙というところで、クスンと鼻で笑ったが、嬉しくなくはないが、なんとなく浮きたたなかった。
その晩の出来ごとで、もひとつ錦子を悲しませたことが出来た。
二、三年前から女の髪剪りがはやっていたが、最初は、黒い歯の鋭い虫が噛みきるのだといって下町の女たちは、極度に恐れて、呪文を書いた紙をしごいて、髪に結びつけたりしていたが、そのうちに、なんでもそれは、通り魔のようなもので、知らないうちに髷を切られたり、顔を斬られたりするのだといった。