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いちかわくめはち
新編 近代美人伝 (下)
長谷川 時雨
線上閱讀長谷川 時雨《新編 近代美人伝 (下)(いちかわくめはち)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 138,172 字 · 277 頁
その表現の率直なるは善良なる趣味性を害ふの感あるも、誰も泡鳴の天賦を疑ふものあるを聞かず、彼が文学的円熟期に入らずして死せるは、最も惜しむべきものとす。泡鳴初め浪漫主義を信じ、転じて表象主義に入り、再転して霊肉合致より本能の重大を力説して刹那主義なる新語を鋳造せり。泡鳴は人生の神秘を意識し、その絶対的単純化に依る生活力の充実を期せるものなり、遂に彼は、その信念を進めて新日本主義となせり。思ふに泡鳴は、一時代先んじたるものにして、将に来らんとする時代を暗示せり。
碑文はヨネ・ノグチ氏の撰である。(句点は仮に読みやすいように筆者が入れた。)
死ぬること愚なりといひて
高笑ひ君はまことに
命惜しみき
泡鳴子をおもうと、蒲原有明氏の歌も刻されてある。
かくのごとき文人と、その最も、思想的にも人間的にも精悍であったであろう時期に、深い交渉をもったのが遠藤清子なのであった。
一方に泡鳴氏が、一風も二風もある、風変りの人であるのに、彼女もまた、一通りのものでない考えを、恋愛と結婚についてもっていた。それがまた、潔癖すぎるほどに堅固に霊の結合をとなえ、精神的な融合から、性の問題にはいるべきだと、実に、きびしすぎるほど真面目に、彼女自身への貞操を守っているのだった。