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くうきぽんぷ

新美南吉童話集 2 おじいさんのランプ

新美 南吉

線上閱讀新美 南吉《新美南吉童話集 2 おじいさんのランプ(くうきぽんぷ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 41,209 字 · 85 頁

青空文庫

だから幸助は、その役をうばわれないようにみんなのご機嫌をとっていた。ちょうど上衣のポケットのすみに穴があいていたので、ポケットにつっこんだ手の人指指をその穴から出して、「ピストルだぞ、ピストルだぞ。」といっては、二つ三つおどけてとびあがってみせるのであった。そんなことが何かの愛嬌になるつもりでいるのであった。大作君は、みていてまったくなさけなかった。なんという恥さらしだ! 大作君は幸助をものかげによんだ。そして、兄さんのいかりをちっとも知らないで天使のように無邪気な顔をしてやってきた幸助の横びんたを、「ばかッ」とさけびざま、びしゃんとぶたずにはいられなかった。

こうして、貧乏ったらしいまねをしていた弟は、大作君ににくまれてなぐりとばされた。しかし貧乏くさいからとて、お父さんやお母さんをにくむことが大作君にできたろうか。

それは大麦のうれるころのある日だった。そのじぶんお父さんは、瓦屋の方の仕事がひまなので、いそがしい百姓家へ一日か半日ずつやとわれて、百姓仕事を手つだいにいっていた。正午近く大作君は、お父さんのところへ弁当を持ってゆくよう、お母さんからいいつかった。