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あねがわのかっせん
日本合戦譚
菊池 寛
線上閱讀菊池 寛《日本合戦譚(あねがわのかっせん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 154,771 字 · 313 頁
全軍を三つに分ち、左脇、中脇、右脇と呼んだ。左脇は大将楊元以下李如梅、査大受等。中脇は大将李如柏以下。右脇は大将張世爵、祖承訓以下。兵数各々一万一千を超え、ほとんど全軍騎兵である。
文禄二年(明暦で云えば万暦二十一年)の正月元日、この三脇の大軍は安州城南に布陣した。当時朝鮮の非常時内閣の大臣として、苦心惨憺の奔走をして居た柳成竜が来て、陣中に会見した。成竜平壌の地図を開き地形を指示したが、如松は倭奴恃む処はただ鳥銃である。我れ大砲を用うれば何程の事かあらんと云って、胸中自ら成算あるものの如くである。悠々として扇面に次の詩を書いて成竜に示した。
提レ兵星夜到二江干一
為レ説三韓国未レ安
明主日懸旌節報
微臣夜繹酒杯観
春来殺気心猶レ壮
此去二妖氛一骨已寒
談笑敢言非二勝算一
夢中常憶跨二征鞍一
如松、更に進み、先ず先鋒の将をして、行長陣に告げて曰く、「沈惟敬復来る。宜しく之を迎うべし」と。行長等喜んで其士武内吉兵衛、義智の士大浦孫六等二十余人をやった。明軍は迎えて酒宴を張ったが、半ばにして伏兵起り吉兵衛を擒にし従兵を斬った。孫六他二人は血路を開いて漸く平壌に逃げ帰った。