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にほんたんていしょうせつかいすんぴょう
日本探偵小説界寸評
国枝 史郎
線上閱讀国枝 史郎《日本探偵小説界寸評(にほんたんていしょうせつかいすんぴょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 5,856 字 · 12 頁
四
即ちパズルの製作家は、狡智にたけた暗号犯人であり、それを解こうとする千万の読者は、いずれも素人探偵なのである。大毎社内の記者の中に、なんと暗号犯人の多いことよ。
四
成田尚氏の「夜行列車」は複雑を極めた筋である。小泉係長の探索振はソーンダイクを想わせると云っても、大して不当ではなさそうである。汽車に関する知識も深く地理も充分に調べてあるらしい。犯人の片割れ佐藤義員と、掏摸との偶然のぶつかり合が、喰い足りないといえば喰い足りないもののこれくらいの偶然を許さなかったら、探偵小説は成立しまい。文章が達意明快にも似ず、混雑した感じを招来するのは、苅り込み方が足りないからであろう。検事、警視、駅長、署長、駅夫、妾、道会議員、妾の情夫というようなものが、登場しているという点から見ても、探偵小説らしい探偵小説である。時々※(「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28)入される風景描写がその割に活きて見えないのは、物足りない心地がする。
「浮かれている隼」の作者たる久山秀子氏は女流らしい。掏摸を働く不良少女が女子誘拐者の好男子を、あべこべに取っちめるという筋である。