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きゅうぶんにほんばし

旧聞日本橋

長谷川 時雨

線上閱讀長谷川 時雨《旧聞日本橋(きゅうぶんにほんばし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 158,045 字 · 322 頁

青空文庫

だが、そのうちに日清国交破裂となった。清楽なんぞやる奴は国賊だとなった。勝川の窓は宵から締めないと石が降り込んだ。で、いつの間にか窓が閉って家の中の人も逐天してしまった。

それから幾年、また勝川おばさんの所在不明。

大本教が盛りだした時以上に天理教流行の時があった。一体下町で、いつも景気のよい宗旨は日蓮宗だが、時々新らしい迷信が捲起ることがある。ある時、葛籠屋の店蔵に荒莚を敷いた段をつくって、段上に丸鏡と榊と燈明をおき神縄を張り、白衣の男が無中になって怒鳴っていた。それを取りまいた一群が、トウカミエミカミ、トウカミエミカミというふうに喚めいていた、×××教というので堀越三升でさえ――九代目団十郎――権少都の位になって信心してるのだからたいしたものでさという勢いだった。そのあとで狐狗狸さんが来た。これはむやみと景気がよくて大衆的大人気で、いたるところ向う鉢巻三味線入りで、車座になって、お飯櫃のふたをかぶせた三本足の竹の棒に神の来向を信じ、そら、足をあげた、ハイとおっしゃったとはしゃいだ。そのあとが天理教だった。

天理教も大本教とおなじく、中山おみきさんという中国辺田舎のおばあさんが教主で、神田美土代町に立派に殿堂をしゃにかまえてしまった。