輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(一)

岡本 綺堂

線上閱讀岡本 綺堂《時代推理小説 半七捕物帳(一)(はんしちとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 158,540 字 · 319 頁

青空文庫

して見ると、どうも河獺ではないらしい。よって一応のお届けをいたした次第であると、十右衛門はおずおず申し立てた。

「そのお元というのは幾歳ですね」

「十九になりまして、母と二人暮らしでございます」

「従弟の政吉というのは……」

「二十一二でございましょうか。お元の家へしげしげ出入りしているようでございますが、わたくしはゆうべ初めて逢いましたので、身許なぞもよく存じません」

一と通りの詮議は済んで十右衛門は下げられた。彼の申し立てによると、その疑いは当然お元という十九の女のうえに置かれなければならなかった。従弟の政吉というのは彼女の情夫で、十右衛門の懐中に五十両の金をもっているのを知って、あとから尾けて来て強奪したのであろう。役人たちの鑑定は皆それに一致した。半七もそう考えるよりほかはなかった。併し金がないというだけのことで、すぐにお元を疑うわけにも行かなかった。かれは途中で取り落したかも知れない。よもやとは思っても、駕籠のなかに置き忘れて来たかも知れない。ともかくも中の郷へ行って、そのお元という女の身許を十分に洗った上のことだと半七は思った。

彼はそれからすぐに自身番を出て、十右衛門の疵の手当てをしたという医師をたずねた。