輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(一)
岡本 綺堂
線上閱讀岡本 綺堂《時代推理小説 半七捕物帳(一)(はんしちとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 158,540 字 · 319 頁
忠義一途の用人は、きのう中にすこしは何かの手がかりは付いたかと問い合わせに来たのであった。あまり性急だとは思ったが、相手がまじめであるだけに、槇原もまじめで云い訳をしているところへ、丁度に半七が顔を出した。
「御用人もしきりに心配しておいでなさる。どうだ、少しは当りが付いたか」と、槇原はすぐに訊いた。
「へえ。もうすっかり判りました。御安心なさいまし」と、半七は無雑作に答えた。
「判りましたか」と、角右衛門は膝を乗り出した。「そうして、若殿はどこに……」
「お屋敷の中に……」
角右衛門は口をあいて相手の顔をながめていた。槇原も眉を寄せた。
「なに、屋敷の中にいる。それは又どういう訳だ」
「お屋敷の中小姓に山崎平助という人がございましょう。このあいだの朝、若殿様のお供をして行った人です。その人はお屋敷のお長屋に住まっている筈ですが……」
角右衛門は機械的にうなずいた。
「そのお長屋の戸棚のなかに若殿様は隠れておいでの筈です。三度の喫り物は、提重のお安という女が重箱に忍ばせて、外から毎日運んでいるそうです」と、半七は説明した。
併しその説明だけでは、二人の腑に落ちなかった。