輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(三)
岡本 綺堂
線上閱讀岡本 綺堂《時代推理小説 半七捕物帳(三)(はんしちとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 201,612 字 · 405 頁
この時代の人たちは神隠しということを信じていた。実際そんなことでも考えなければ、この不思議を解釈する術がなかった。神か天狗の仕業でなければ、こんな不思議を見せられる道理がない。師匠もしまいには泣き出した。ほかの子供も一緒に泣き出した。この騒ぎが二階にもひろがって、見物席の人達もめいめいの子供を案じて、どやどやと降りて来た。華やかな踊りの楽屋は恐怖と混乱の巷となった。
「きょうのお浚いはあんまり景気が好過ぎたから、こんな悪戯をされたのかも知れない」と、天狗を恐れるようにささやく者もあった。
そこへ来合わせたのは半七であった。彼も師匠から手拭を貰った義理があるので、幾らかの目録づつみを持って帳場へ顔を出すと、丁度その騒動のまん中へ飛び込んだのであった。半七はその話を聞かされ眉を寄せた。
「ふうむ。そりゃあおかしいな。まあ、なにしろ師匠に逢ってよく訊いてみよう」
奥へ通ると、かれは光奴と徳兵衛とに左右から取り巻かれた。
「親分さん。どうかして下さいませんか。あたしはほんとうに大和屋の旦那に申し訳ないんですから」と、光奴は泣きながら訴えた。
「さあ、どうも飛んだことになったねえ」