輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(三)

岡本 綺堂

線上閱讀岡本 綺堂《時代推理小説 半七捕物帳(三)(はんしちとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 201,612 字 · 405 頁

青空文庫

お咲はなんにも知らないとはいえ、主命にそむいて其の水出しを他人にやった為に、こういう結果を生み出したのであるから、これも重い刑罪を免かれることは出来なかった。

奉行所の記録に残っているのは、ただこれだけの事実であって、お菊がどこからこんな恐ろしい毒薬を手に入れたかをしるしていない。お菊がそれを白状したらば、その毒薬をあたえた者は当然処刑を受くべき筈であるが、申渡書には単にお菊とお咲をしるしてあるばかりで、ほかの関係者のことはなんにも見えない。したがって、単に毒薬というばかりで、その薬の種類などは今から想像することは出来ない。

「いや、実はその毒薬をやった医者も判っているんですがね」と、半七老人はここで註を入れた。

「そいつはなかなか素捷い奴で、山城屋の女房と女中が奉行所へ呼ばれたと聞くと、すぐに夜逃げをして、どこへ行ったか判らなくなったんです。そのうち例の瓦解で、江戸も東京となってしまいましたから、詮議もそれぎりで消えました。運のいい奴ですね」

「そうすると、その水出しのことはあなたの種出しなんですね」

「お通夜の晩に、紙屑屋の女房がふと水出しのことをしゃべったのが手がかりで、こんな大事件をほじくり出してしまいました。