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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(四)

岡本 綺堂

線上閱讀岡本 綺堂《時代推理小説 半七捕物帳(四)(はんしちとりものちょう)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 217,272 字 · 434 頁

青空文庫

八蔵はその足で大森へまわって、かの茶屋へ二羽の鶏を売ったが、その時には皆おとなしく翼を収めて、前のように暴れ狂うことは無かった。右から左に鶏を処分して、八蔵は相当の利益を得て帰った。雌鶏はその時から少し弱っているようであったが、ふた月ほどの後に死んだという話を聞いた。

「まあ、そういうわけなんです」と、庄太はひと通りの報告を終った。「八蔵の話の様子じゃあ、あの鶏はお六の家にいる時から、なにか暴れていたらしいようですから、大森の時も恐らくお六と知って飛びかかったのでしょう。そこでお六の家の番頭という奴を、きょうは確かに見とどけて来ましたが、小作りの苦味走った男で、顔に見覚えはありませんが、これも唯の町人らしくない奴です。と云って、遊び人にしちゃあ野暮に出来ているし、まあ、屋敷の大部屋にでも転がっていたような奴ですね」

「折助か」と、半七はうなずいた。「折助なんぞは軍鶏屋のお客だ。まんざら縁のねえこともねえ。これでどうにか白と黒の石が揃ったようだ。まあ、おめえの五目ならべをやってみろ」

「わっしの列べ方じゃあ、鳥亀の女房が店の客の折助と出来合って、亭主の釣り好きを幸いに、暗いうちから下矢切へ鮒釣りに出してやる。