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ほんじょりょうごく
本所両国
線上閱讀芥川 竜之介《本所両国(ほんじょりょうごく)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 21,005 字 · 43 頁
これ等の犯罪的天才は大抵は小説の主人公になり、更に又所謂壮士芝居の劇中人物になったものである。僕はこういう壮士芝居の中に「大悪僧」とかいうものを見、一場々々の血なまぐささに夜もろく/\眠られなかった。尤もこの「大悪僧」は或はピストル強盗のように実在の人物ではなかったかも知れない。
僕等はいつか埃の色をした国技館の前へ通りかかった。国技館は丁度日光の東照宮の模型か何かを見世物にしている所らしかった。僕の通っていた江東小学校は丁度ここに建っていたものである。現に残っている大銀杏も江東小学校の運動場の隅に――というよりも附属幼稚園の運動場の隅に枝をのばしていた。当時の小学校の校長の震災の為に死んだことは前にも書いた通りである。が、僕はつい近頃やはり当時から在職していたT先生にお目にかかり、女生徒に裁縫を教えていた或女の先生も割下水に近い京極子爵家(?)の溝の中で死んだことを知ったりした。この先生は着物は腐れ、体は骨になっていたものの、貯金帳だけちゃんと残っていた為にやっと誰だかわかったそうである。T先生の話によれば、僕等を教えた先生たちは大抵は本所にはいないらしい。