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とうおういぶん
東奥異聞
佐々木 喜善
線上閱讀佐々木 喜善《東奥異聞(とうおういぶん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 63,862 字 · 124 頁
三
その必要欠くべからざるものをわれわれに与うる者に福神という考えをもっていったということも自然なことで、そしてそれがまた欲、穢れ、邪心に染まぬ童子であり、老翁であらねばならぬことも至当な思想であろう。
右の話なども竈というものから、ながい年月をかかって思いついた(空想、想像した)産物であろうし、そして柳田先生がいわれたように(2)火男がヒョットコとなり、そしてその醜い童子が死んで神性なものとなったのではないかという説にも賛成する。
なお、先生の海南小記のなか(3)には、竈神の起原に関した話として、かの炭焼き長者に縁因あることを明かされている。いずれも火に縁がふかい話ばかりである。
(1)この話は江刺郡米里村字中沢、浅倉某女という老婆の話。なお同郡伊手村にても同様の話を聞いた。
(2)(3)柳田國男著『海南小記』「蘆刈と竈神」というに詳しい。
三
竈神の話はこうみてくるといずれも福神の由来談になっている。それはこの世の生活の幸不運に関係なく、死後はおおよそそうなっているかと思われる。福神童の話なら、私の江刺郡昔話のなかにもその二、三の話例がある。ただここに、山と川との違いだけで、同様の趣旨から現われ出た童の話に、紫波郡で福神童ヨケナイと言い、和賀郡の一部地方から江刺郡にかけてウントクあるいはウントコ童(1)という