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えどかとうきょうか

梵雲庵雑話

淡島 寒月

線上閱讀淡島 寒月《梵雲庵雑話(えどかとうきょうか)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 33,841 字 · 73 頁

青空文庫

処で例の新門辰五郎が、見世物をするならおれの処に渡りをつけろ、といって来た事がありました。しかし父は変人ですし、それに水戸の藩から出た武士気質は、なかなか一朝一夕にぬけないで、新門のいう話なぞはまるで初めから取合わず、この興行の仕舞まで渡りをつけないで、別派の見世物として取扱われていたのでした。

それから次には伊井蓉峰の親父さんのヘヾライさん。まるで毛唐人のような名前ですが、それでも江戸ッ子です。何故ヘヾライと名を附けたかというと、これにはなかなか由来があります。これは変人の事を変方来な人といって、この変方来を、もう一つ通り越したのでヘヾライだという訳だそうです。このヘヾライさんは、写真屋を始めてなかなか繁昌しました。写真師ではこの人の他に、北庭筑波、その弟子に花輪吉野などいうやはり奇人がいました。

次に、久里浜で外国船が来たのを、十里離れて遠眼鏡で見て、それを注進したという、あの名高い、下岡蓮杖さんが、やはり寺内で函館戦争、台湾戦争の絵をかいて見せました。これは今でも九段の遊就館にあります。この他、浅草で始めて電気の見世物をかけたのは広瀬じゅこくさんで、太鼓に指をふれると、それが自然に鳴ったり、人形の髪の毛が自然に立ったりする処を見せました。