輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
きんせいかいじんでん
近世快人伝
夢野 久作
線上閱讀夢野 久作《近世快人伝(きんせいかいじんでん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 79,469 字 · 157 頁
奈良原到
(上)
たまたま俺にわかりそうな処を読んでみるとツイこの間、ヒドク叱り付けてやった俺の云い草をチャント記憶ていやがって、そっくりその通りを小説の中味に採用していやがるのには呆れ返った。娘を売って喰う親は居るが、親を売って喰う伜が居るもんじゃない。一生涯あの伜だけは叱らない事にきめた」
因に、その伜の筆名は夢野久作という。親父の法螺丸が山のように借銭を残して死んでやろうと思っているとは夢にも知らずに、九州の香椎の山奥で、妻子五人を抱えて天然を楽しんでいる。焼野の雉子、夜の鶴。この愚息なぞも法螺丸にとっては、頭山満と肩を並べる程度の苦手かも知れない。
奈良原到
(上)
前掲の頭山、杉山両氏が、あまりにも有名なのに反して、両氏の親友で両氏以上の快人であった故奈良原到翁があまりにも有名でないのは悲しい事実である。のみならず同翁の死後と雖も、同翁の生涯を誹謗し、侮蔑する人々が尠くないのは、更に更に情ない事実である。
奈良原到翁はその極端な清廉潔白と、過激に近い直情径行が世に容れられず、明治以後の現金主義な社会の生存競争場裡に忘却されて、窮死した志士である。つまり戦国時代と同様に滅亡した英雄の歴史は悪態に書かれる。