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つうぞくこうぎ れいこんふめつろん
通俗講義 霊魂不滅論
井上 円了
線上閱讀井上 円了《通俗講義 霊魂不滅論(つうぞくこうぎ れいこんふめつろん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 75,415 字 · 148 頁
例えば、人の精神の本源、実体の一段に至りては、古代の学者にても不可知的、今日の実験にても不可知的でありて、将来もやはり不可知的であるに相違ない。そのゆえは、精神の問題は結局、精神をもって精神を知ることになり、己の目をもって己の目を見んとし、己の手をもって己の体をあげんとすると同様なれば、いつまでかかりても、決して分かろうはずはありませぬ。また、宇宙の本体いかんのごときも、いにしえも今も、やはり不可知的というに至りては同じことであります。しかのみならず、水や空気のごときですらも、そのなにものたるやは、すでに分かりたるようで、いまだ決して分かっておりませぬ。例えば、水は水素、酸素の二元素より成るということだけは分かっておれども、水酸二素はいかんと推し詰めると、結局分からぬということになります。また、理学上にて引力、重力の説は一般に唱うるところなれども、その力のよって起こる原因に至りては、やはり分かりませぬ。また、光線の説明にエーテルと名づくる一種の精気の存在を仮定するも、そのもののいかんは、今もってよく知れませぬ。かくのごとくだんだん推し窮めてみると、この世界の表面の一部分だけがわずかに知れているのみにて、その他はみな不可知的であります。