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ずいひつ みやもとむさし

随筆 宮本武蔵

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《随筆 宮本武蔵(ずいひつ みやもとむさし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 141,786 字 · 278 頁

青空文庫

東寔愚堂国師、天正五年四月八日、濃州伊自良に生れ、母は鷲見氏、大智寺の開祖、鷲見美濃守が末孫といふ。

師八歳の時、富山陽徳軒の宗固首坐について学文を修め、十三歳初めて詩を作り、詩才衆を愕かす。

同年、東光寺の瑞雲に参じ、十九の春諸方の名師の門をたたく。

慶長十年、播州姫路の三友寺に掛錫し、一詩を賦して寺を退き、後、駿河の清見寺を訪ふ。又、備前の泰恩寺に到り、天長和尚の関捩を透破し、繋留久しからず花園妙心寺聖沢院の庸山の室に投じ(中略)――三十五歳、初めて法山第一坐となり、美濃正伝寺の請に応じ、尋いで大仙寺の廃を興す。

寛永五年師五十二歳、堀尾吉晴の女婿たる石川忠総の外護により、法山に瑞世し、紫衣を賜り、爾来諸国餉参の衲子、師の道風をしたひその会裡に集るもの無慮――

愚堂の伝は、略伝としても、なかなかこんなことでは尽きない。骨相寒厳といった風貌の人で、逸事も非常に多く、わけて、後水尾上皇の御信任厚く、古来禁中での内裏殿上の説法は、禅林では愚堂を以て嚆矢とするといわれている。

また、当時の名僧大愚、一糸、雲居などとも交わりふかく、戦国中御衰微の甚だしいうちに、怏々として御憂悶の深かった上皇の侍側にあって、一糸、烏丸光広などと共に、陰にあって、勤王精神に篤かった傑僧であった。