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ずいひつ みやもとむさし

随筆 宮本武蔵

吉川 英治

線上閱讀吉川 英治《随筆 宮本武蔵(ずいひつ みやもとむさし)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 141,786 字 · 278 頁

青空文庫

の一宿場にあたるし、そこにはまた、小さいながら禅刹もあり、武蔵と沢庵との年齢は、沢庵が十歳ほどの年上だし、また、細川家、その藩老長岡佐渡、いろいろな間接的関係から推定して、武蔵と沢庵とのあいだを、知己としてもそう不合理ではあるまい――と推測して行ったのであるが、要するに推測は飽くまで推測で、史料として一片の証ともならないのである。

創作の上では、それでも事足りてはいたが、一面そこの空白面は、史上の武蔵を突止める上において常に満されない気もちでいたところ、偶然、武蔵と禅門の関係について、ふとした物から一曙光を見出して、数ヵ月をその考究に費やして、まだ望むほどな解決は得られないが、ややそのことについて、暗示を得たここちがした。

それは一幅の画讃の祖師像を、或る時、出入りの経師屋が持って来て見せてくれたことからだった。

それよりずっと前から、その経師屋は、私に、

――上野の寛永寺の鐘撞堂に、昔から伝わっている宮本武蔵の画というのがあるんですが。

という話などしたが、武蔵の画というと、私はまたかという先入主に囚われて、よくも聞いていなかったが、その後何かのはなしから、そのことが出て、鐘撞堂に伝わっている武蔵の画は、数代前の先祖から門外不出といわれて秘蔵されて来たことだの、また、そこには抱一や文晁の頃から文人や画家