輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

せつま

雪魔

海野 十三

線上閱讀海野 十三《雪魔(せつま)》,假名注音日語閱讀。JLPT N3,點詞查義。

N3 · 進階 · 新字新假名 · 13,355 字 · 27 頁

青空文庫

魔神の山

そのとき五助は、さらに彦太の方へすり寄っていった。

「実はね、一造兄さんはね、この冬こそ、青髪山の魔神の正体をつきとめてくれると、はりきっているんだよ」

「魔神の正体をだって。しかしそんな器械で魔神の正体が分るだろうか。第一、あの山に魔神がすんでいるなどというのは伝説なんだろう。誰もほんとうに見た者はないんだから……」

彦太がそういうと、何思ったか五助は友の腕をしっかりつかみ、耳に口をあてた。

「ところがね、彦くん、魔神は実際あの山に居るんだよ」

「うそだよ、そんなこと」

「だって……だって見たんだよ、この僕が!」

「ええっ、君が魔神を見たって……」

彦太はそれを聞くと頭がふらふらした。

魔神の山

五助と彦太とは、身をかためて、粉雪のちらちら落ちる戸外へ出た。頭には雪帽を、身体には簑を、脚には長い雪ぐつをはき、かんじきをつけた。そして二人の背中には、食料品と燃料と水と酒とが、しっかりくくりつけられた。青髪山の雪穴の底で、観測をつづけている一造へとどける生活物資だった。

「彦くん、やっぱり君は行かない方がいいよ。お雪を連れていけばいいんだから」

お雪というのは五助の妹だった。