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せいあどうきだん

青蛙堂鬼談

岡本 綺堂

線上閱讀岡本 綺堂《青蛙堂鬼談(せいあどうきだん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 121,438 字 · 238 頁

青空文庫

」

横田君はこう言いおいて出て行きましたが、とても寝られるわけのものではありません。私もおちつかない心持で捜索隊の帰るのを待ち暮らしていますと、夜なかになって横田君らは引揚げて来ました。

「昌吉はどうしても見つかりません。」

その報告を聴かされて、私もいよいよがっかりしました。それと同時に、昌吉のゆくえ不明は、かの捨松とおなじような運命ではあるまいかとも考えられました。

わたしはその翌日もここに滞在して、昌吉の行く末を見届けたいと思っていますと、きょうは警察や青年団も出張して、大がかりの捜索をつづけたのですが、少年のゆくえは結局不明に終りました。いつまでもここの厄介になってもいられないので、わたしは次の日に出発して、宇都宮に一日を暮らして、それから真っ直ぐに帰京しましたが、何分にも昌吉のことが気にかかるので、横田君に手紙を出してその後の模様を問いあわせると、二、三日の後に返事が来ました。その文句は大体こんなことでした。

前略、折角お立寄りくだされ候ところ、意外の椿事出来のために種々御心配相掛け、なんとも申訳無御座候。昌吉のゆくえは遂に相分り申さず、さりとて家出するような子細も無之、唯々不思議と申すのほか無御座候。