輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

せいあどうきだん

青蛙堂鬼談

岡本 綺堂

線上閱讀岡本 綺堂《青蛙堂鬼談(せいあどうきだん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 121,438 字 · 238 頁

青空文庫

いずれにしても彼を同宿させるのを平助は薄気味悪く思うようになったが、自分の方から勧めて引入れた以上、今更それを追出すわけにもいかないので、まずそのままにしておくと、ある秋の宵である。

この日は昼から薄寒い雨がふりつづいて、渡しを越える人も少なかったが、暮れてはまったく人通りも絶えた。河原には水が増したらしく、そこらの石を打つ音が例よりも凄まじく響いた。小屋の前の川柳に降りそそぐ雨の音も寂しくきこえて、馴れている平助もおのずと佗しい思いを誘い出されるような夜であった。肌寒いので炉の火を強く焚いて、平助は宵から例の一合の酒をちびりちびりと飲みはじめると、ふだんから下戸だといっている座頭は黙って炉の前に坐っていた。

「あ。」

座頭はやがて口のうちで言った。それに驚かされて、平助も思わず顔をあげると、小屋の外には何かぴちゃぴちゃいう音が雨のなかにきこえた。

「何かな。魚かな。」と、座頭は言った。

「そうだ。魚だ。」と、平助は起ちあがった。「この雨で水が殖えたので、なにか大きい奴が跳ねあがったと見えるぞ。」

平助はそこにかけてある蓑を引っかけて、小さい掬い網を持って小屋を出ると、外には風まじりの雨が暗く降りしきっているので、いつもほどの水明かりも見えなかったが、その薄暗い岸の上に一尾の大きい魚の跳ねまわっているのが、おぼろ