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がいこつとうのだいぼうけん

骸骨島の大冒険

山本 周五郎

線上閱讀山本 周五郎《骸骨島の大冒険(がいこつとうのだいぼうけん)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 16,922 字 · 35 頁

青空文庫

海狼の怪

そう云いのこした文子は、迎えにきた自動車で横須賀へ向った。――果して博士は救助されたのであろうか。

海狼の怪

飛行艇と共に、海中深く墜落した龍介は、しばらくは無我夢中だった。

ふと気がついてみると、いまの墜落で、ひどく顛倒したときに体を縛ってある縄が切れたと見えて、手足が自由になっている。

「しめた※(感嘆符二つ、1-8-75)」と思って、渦巻かえる波を掻き分けかき分け一生懸命に水面へ浮き出た。

水面へ浮き出て見るとこは如何に。いま駆逐艦に射落されて、飛行艇と共に墜落したのは、たしかに横須賀沖であったのに、見わたすと、そこは見も知らぬ半島と小さな島のある突端で海軍のランチも、駆逐艦も見えなかった。

「や! こりゃおかしいぞ!」

抜手を切って泳ぎながら、考えてみたがどうしても訳が分らない、ともかく見えている島へ泳ぎつこうと、一心に泳いだ。ところが不思議なことには、いくら泳いでも島へ近づかない、近づかないばかりではない、ぐんぐんと沖へ押し流されて行く。

「こりゃ変だぞ、うっかりすると溺れてしまうかもしれない」そう思って夢中で抜手をきったが、矢のような流れは遠慮もなく、またたく間に龍介を二三町も沖へ持って行った。