Japanese reading practice

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えどまえのつり

江戸前の釣り

三遊亭 金馬

Read 江戸前の釣り (えどまえのつり) by 三遊亭 金馬 (さんゆうていきんば) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 106,910 characters · 214 screens

Aozora Bunko

「はなし家のすることはそんなもんだねえ」と船頭に笑われた。それも今では、全部ナイロンのほうが便利である。

本テングスばかり使っていたスズキ釣りが、ナイロンに変わった当時は、糸の伸びを計算に入れないで、ずいぶんばらしたこともある。近ごろでは、何を釣るにもナイロン一点張りである。

釣り竿も三尺つぎ、フナ竿の節を自分で抜き、男竹の細い穂先も自分で通して、「中通し金馬自製の竿だ、軽いだろう」と自慢で乗り合いへ持って行き、大勢に見せたこともある。

手もとの糸巻きは、ふだん食べている象牙の箸を片方つぶしてこしらえ、自慢をしていたが、家内に文句をいわれた。

昭和十年ごろまでは、氷上ワカサギ竿も鯨穂外通しであるが、長いままで、それのはいる太い竹のサックに入れて売っていたが、一尺五寸もあるので持ち歩きが邪魔になる。それでこれも自製にした。お神楽の太鼓「大拍子」のバチの鯨を、瀬戸物のかけらでたんねんに削って穂先にし、もと竹に頭から納める。これは万年筆から思いついたものである。とても調子がよいので竿忠の音ちゃんに、このとおりの調子で一本こしらえてくれと頼んでおいたが、