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りょうきのはて
猟奇の果
江戸川 乱歩
Read 猟奇の果 (りょうきのはて) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 134,971 characters · 270 screens
いたずらもいい加減にし給え。態々呼びつけて置いて」
警視総監は笑い出した。
「イヤ、冗談を云っているのではない。兎も角、君の引連れて来た部下をこの部屋へ呼び集めてくれ給え」
「本当かね。オイ」
赤松総監は救いを求める様に野村秘書官を見た。
「本当だよ。僕達で少し相談した事があるんだ。やっぱり団の仕事の内なのだ。マア、警官達を呼ぶがいい」
「それじゃ、書生に命じてくれ給え」
やっと総監が納得したので、野村秘書官はすぐ様呼鈴の釦を押した。
間もなく、五名の腕節の強そうな巡査が這入って来た。
「大河原さん。で、その犯罪と申しますのは?」
赤松氏が警官の手前、言葉を改めて尋ねた。
「犯罪というのは今も申す通り、非常に重大な国事犯です。政府を顛覆し、全国に一大擾乱を捲き起そうという、驚くべき陰謀です」
それを聞くと総監は変な顔をした。伯爵は白蝙蝠団のことを云っているとしか考えられなかった。
「で犯人がこの官邸に潜伏しているとおっしゃるのですね。それは一体どこです」
「ここです。この部屋です」
総監と明智とは、キョロキョロと室内を見廻した。だが、別に人の隠れる場所もない。
「赤松さん。