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めいせつじじょでん

鳴雪自叙伝

内藤 鳴雪

Read 鳴雪自叙伝 (めいせつじじょでん) by 内藤 鳴雪 (ないとうめいせつ) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 192,693 characters · 377 screens

Aozora Bunko

附録 鳴雪俳句抄録

新年の部

春の部

六日はや睦月は古りぬ雨と風

朝拝や春は曙一の人

輪飾や吾は借家の第一号

輪飾の低うかゝりし戸口かな

打ちつれて夜の年賀や婿娘

万歳や古き千代田の門柱

万歳の鼓を炙る竈かな

妻猿の舞はですねたる一日かな

春駒や美人もすなる物貰ひ

鞠唄や妹が日南の二三尺

から/\と切凧走る河原かな

藪入の昼寝もしたり南縁

きぬ/″\や薺に叩き起されつ

病中新年

寝て聞けば知る声々の御慶かな

子規を訪ひて

病む人も頭もたぐる御慶かな

春の部

初東風や富士に筋違ふ凧

仙人や霞を吸ひて寝つ起つ

道尽きて松明振るや雪解川

春雨や酒を断ちたる昨日今日

春雨に杉苗育つ小山哉

浅茅生の宿と答へて朧月

朧夜の雨となりけり渡月橋

小蔀に人のけはひや春の月

片側に雪積む屋根や春の月

陽炎や石の八陣潮落ちて

陽炎や掘り出す石に温泉の匂ひ

桶に浮く丸き氷や水ぬるむ

子鴉や苗代水の羽づくろひ

春寒の白粉解くや掌

梅ちりて鶴の子寒き二月かな

永き日や花の初瀬の堂めぐり

伐り出す木曾の檜の日永かな

寒食の膳棚に吹く嵐かな

掃き溜の草も弥生のけしき哉

陀羅尼品春の日脚の傾きぬ

暖かやかちん汗かく重の内

脱ぎ捨てし人の晴着や宵の春

春の夜の鳩のうめきや絵天井

行春の鴉啼くなり女人堂