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きめんじょうのひみつ
奇面城の秘密/夜光人間
江戸川 乱歩
Read 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) by 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in Japanese with furigana. JLPT N3. Tap a word for the meaning.
N3 · intermediate · modern kanji and kana · 150,254 characters · 300 screens
夜光怪人は、こんどは港区の上山さんというお金持ちのやしきに、そのぶきみなすがたをあらわしました。
上山さんのうちには、小学校六年生の上山一郎という少年がいました。それが上山さんのひとりっ子なのです。
一郎君は、少年探偵団にはいっている勇気のある少年でした。
そのばん、一郎君は、二階のじぶんの部屋で勉強していましたが、ふと、窓から広い庭をのぞきますと、なんだか青く光るものが、木の間を、スウッと飛んだように見えました。
「へんだな。だれか懐中電灯を持って、庭へはいってきたのじゃないかしら。」
一郎君は、勇気のある少年ですから、すぐに部屋を出て、階段をおり、庭にとびだしてみました。
さっき光の動いていた木立ちの中へ、はいっていきましたが、あたりはまっ暗で、もうなんの光も見えません。
しばらく、暗やみの中に立ちどまって、耳をすましましたが、あやしいもの音も聞こえません。
「おや、あれはなんだろう?」
木立ちのむこうに池があります。その池の水面が、ボウッと青く光っているのです。
一郎君は、池のそばへいってみました。
水の中に、なにか光るものがしずんでいるではありませんか。