Read classic Japanese books with furigana
ja-reading.com
Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.
にほんばし
日本橋
泉 鏡花
Read 日本橋 (にほんばし) by 泉 鏡花 (いずみきょうか) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.
N2 · advanced · modern kanji and kana · 88,697 characters · 177 screens
鴛鴦
四十七
と、西河岸橋、日本橋、呉服橋、鍛冶橋、数寄屋橋、松の姿の常盤橋、雲の上なる一つ橋、二十の橋は一斉に面影を霞に映す。橋の名所の橋の上。九百九十九の電燈の、大路小路に残ったのが、星を散らして玉を飾って、その横笛を鏤むる。
清葉は欄干に上々しい。
甚平は手拭を鷲掴みで、思わず肩を聳かした。
「吹奏まし、吹奏まし。何の貴女、誰、誰が咎めるもので。こんな時。……不忍の池あたりでお聞き遊ばすばかりでございます。」
「勿体ないこと。……」
と笛を袖へ、またうつむいて悄れたのである。
河童の時計の蒼い浪、幽な水音。どぶりと一つ、……一時であろう。
鴛鴦
四十七
稲葉家のお孝は冷くなった、有合わせの猪口を呼吸つぎに呷、と一口。……で、薄ら寒いか両袖を身震いして引合わせたが、肩が裂けるか、と振舞は激しく、風采は華奢に見えた。
が、すっきりと笑いながら、
「それじゃ、清葉さんばかり縹緻がよくって、貴方は、だらしが無いんだわね。」
「まあ、そうなんだ。」と葛木は、打傾いて頬に手を置く。
「まあじゃないじゃありませんか。立派に断られたに違いない。」
「そりゃ違いない。」
「振られたのね。」