Japanese reading practice

Read classic Japanese books with furigana

ja-reading.com

Read classic Japanese books online with furigana. Filter by JLPT level, tap a word for the meaning, and translate a sentence.

あゆのくいかた

魯山人の食卓

北大路 魯山人

Read 魯山人の食卓 (あゆのくいかた) by 北大路 魯山人 (きたおおじろさんじん) in Japanese with furigana. JLPT N2. Tap a word for the meaning.

N2 · advanced · modern kanji and kana · 54,022 characters · 115 screens

Aozora Bunko

夜寒に火を囲んで懐しい雑炊

牡蠣雑炊

元来、美味な料理ができないという理由は、料理する人が鋭敏な味覚の舌をもたないことと、今一つは風情というものの力が、どんなにうまく料理を工夫させるかを知らないからに基因する。この風情とは、美的趣味と風流とが主になって働きかけ、まず見る眼を喜ばせ、次に食べる心を楽しませるのである。

しかし、料理という仕事も至芸の境にまで進み得ると、まことに僅少な材料費、僅少な手間ひまでなんの苦もなく立ちどころに天下の美料理を次から次と生むことができるものである。よく主婦の料理下手を非難するもののあることを耳にするが、一家の主婦に料理の上手を求めようとするほどの者は、まずもって求める者以上に、主婦をしてよい料理体験をなさしめることである。

牡蠣雑炊

こんなものを作ることは、まったくなんでもないことで、誰にでもわけなくできるものである。誤って大そうに考えるようなことがあっては馬鹿を見る。まず普通のお粥を拵える。できたお粥の中に水を切ったかきのむき身を入れ、五分ぐらいたって、火からおろし、せりがあれば微塵に切って振りかければ、それでかき雑炊は完成したわけである。茶碗に取れば、かきのよい香りとせりの香りが、いかにも快い。