Japanische Klassiker mit Furigana
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まるまるじゅう
○○獣
海野 十三
Lesen Sie ○○獣 (まるまるじゅう) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 21.139 Zeichen · 43 Bildschirme
柱はみるみる抉られてしまって、メリメリと、大きな音をたててゴトンと下に落ちた。そして中心を失って、スーッと横に傾くと、地響をたてて地上に仆れ、ポーンと粉々にこわれてしまった。
敬二少年は、わずかに身をかわしたので、辛うじてその柱の下敷きになることから救われた。
カチカチカチッ。――また怪音がする。
「おやッ――」と、音のする方をふりかえった少年の目に、また大変な光景が目にうつった。
それは、東京ビルの玄関が、下の方からズンズン抉られてゆくことであった。まるで砂糖で作った菓子を下の方から何者かが喰べでもしているように見えた。堅牢なコンクリートの壁が、みるみる消えてゆく。そのうちにガラガラと音がして、ぶったおれた。
「ややッ、これは……」寝坊の宿直が、やっと目をさまして、とびだしてきた。彼はあまりのことに、まだ夢でもみている気で、目をこすっていた。
警官が駈けつけてきた。
通りがかりの酔っ払いが、酔いもさめきった青い顔をして、次第に崩れゆく東京ビルを呆然と見守っていた。警官にも、何事が起っているのか、ハッキリしなかったが、ただハッキリしているのは見る見るうちに東京ビルが崩れてゆくという奇怪な出来ごとだった。