Japanische Klassiker mit Furigana
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こころ
こころ
Lesen Sie こころ von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.915 Zeichen · 322 Bildschirme
二
そのお父さんの生死を忘れているような私の態度こそ不都合です。――私は実際あの電報を打つ時に、あなたのお父さんの事を忘れていたのです。そのくせあなたが東京にいる頃には、難症だからよく注意しなくってはいけないと、あれほど忠告したのは私ですのに。私はこういう矛盾な人間なのです。あるいは私の脳髄よりも、私の過去が私を圧迫する結果こんな矛盾な人間に私を変化させるのかも知れません。私はこの点においても充分私の我を認めています。あなたに許してもらわなくてはなりません。
あなたの手紙、――あなたから来た最後の手紙――を読んだ時、私は悪い事をしたと思いました。それでその意味の返事を出そうかと考えて、筆を執りかけましたが、一行も書かずに已めました。どうせ書くなら、この手紙を書いて上げたかったから、そうしてこの手紙を書くにはまだ時機が少し早過ぎたから、已めにしたのです。私がただ来るに及ばないという簡単な電報を再び打ったのは、それがためです。
二
「私はそれからこの手紙を書き出しました。平生筆を持ちつけない私には、自分の思うように、事件なり思想なりが運ばないのが重い苦痛でした。