Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こころ
こころ
Lesen Sie こころ von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.915 Zeichen · 322 Bildschirme
三
すると西洋人は来ないで先生一人麦藁帽を被ってやって来た。先生は眼鏡をとって台の上に置いて、すぐ手拭で頭を包んで、すたすた浜を下りて行った。先生が昨日のように騒がしい浴客の中を通り抜けて、一人で泳ぎ出した時、私は急にその後が追い掛けたくなった。私は浅い水を頭の上まで跳かして相当の深さの所まで来て、そこから先生を目標に抜手を切った。すると先生は昨日と違って、一種の弧線を描いて、妙な方向から岸の方へ帰り始めた。それで私の目的はついに達せられなかった。私が陸へ上がって雫の垂れる手を振りながら掛茶屋に入ると、先生はもうちゃんと着物を着て入れ違いに外へ出て行った。
三
私は次の日も同じ時刻に浜へ行って先生の顔を見た。その次の日にもまた同じ事を繰り返した。けれども物をいい掛ける機会も、挨拶をする場合も、二人の間には起らなかった。その上先生の態度はむしろ非社交的であった。一定の時刻に超然として来て、また超然と帰って行った。周囲がいくら賑やかでも、それにはほとんど注意を払う様子が見えなかった。最初いっしょに来た西洋人はその後まるで姿を見せなかった。先生はいつでも一人であった。