Japanische Klassiker mit Furigana
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Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こころ
こころ
Lesen Sie こころ von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 160.915 Zeichen · 322 Bildschirme
十八
奥さんは私に対するお礼に何かご馳走するといって、木原店という寄席のある狭い横丁へ私を連れ込みました。横丁も狭いが、飯を食わせる家も狭いものでした。この辺の地理を一向心得ない私は、奥さんの知識に驚いたくらいです。
我々は夜に入って家へ帰りました。その翌日は日曜でしたから、私は終日室の中に閉じ籠っていました。月曜になって、学校へ出ると、私は朝っぱらそうそう級友の一人から調戯われました。いつ妻を迎えたのかといってわざとらしく聞かれるのです。それから私の細君は非常に美人だといって賞めるのです。私は三人連で日本橋へ出掛けたところを、その男にどこかで見られたものとみえます。
十八
「私は宅へ帰って奥さんとお嬢さんにその話をしました。奥さんは笑いました。しかし定めて迷惑だろうといって私の顔を見ました。私はその時腹のなかで、男はこんな風にして、女から気を引いて見られるのかと思いました。奥さんの眼は充分私にそう思わせるだけの意味をもっていたのです。私はその時自分の考えている通りを直截に打ち明けてしまえば好かったかも知れません。しかし私にはもう狐疑という薩張りしない塊りがこびり付いていました。