Japanische Klassiker mit Furigana
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しじみがし
しじみ河岸
山本 周五郎
Lesen Sie しじみ河岸 (しじみがし) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 25.438 Zeichen · 51 Bildschirme
子供らしくない嘲弄の笑いであった。律之助は口をつぐんだ、するとその子がまた云った。
「おじさん役人だろう」
律之助はその子を見た。
「なんの用があるのか知らねえが気をつけたほうがいいよ」とその子が云った、「この辺の者は命知らずだからね、役人なんかがうろうろしてると、なにをするかわかったもんじゃねえ、本当だぜ」
「本当だぜおじさん」とべつの子が云った、「ほんとに足もとの明るいうちにけえったほうがいいぜ」
律之助は苦笑したが、心の中ではすっかり戸惑い、そしてこみあげる怒りを抑えるのに骨を折っていた。
――この子供たちを怒ってはいけない。
彼はそう自分に云った。
――子供たちに罪はない、こいつらは自分の云っていることを理解していないんだ。
彼はふところから銭嚢を取り出した。子供たちはぴたっと口を閉じ、眼を光らせて彼の手もとを見た。彼は文銭をあるだけ出して、さきの子供の手へ与えた。
「みんなで菓子でも喰べろ」と律之助は云った、「おじさんは役目でしかたなしに来たんだ、あんまりいじめないでくれ」
子供は不信の眼つきで、すばやく、ぎゅっとその銭を握った。
そのとき向うで「伝次」