Japanische Klassiker mit Furigana
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ふしぎくにたんけん
ふしぎ国探検
海野 十三
Lesen Sie ふしぎ国探検 (ふしぎくにたんけん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 59.118 Zeichen · 120 Bildschirme
その間にも、東助は彼らの正体をつかもうとして一生けんめいだった。
「ヒトミちゃん。あれは木だよ、蔓草だよ。みんな植物だ。植物が、あんなに踊っているんだ。いや、ぼくたちを見つけて、突撃してくるんだ。おお、これはたいへんだ」
「ああ、気味がわるい。なんだって植物がうごきまわるんでしょう。あれは椰子の木だわ。あッ、マングローブの木も交っているわ。あの青い蛇のようにはってくるのは蔓草だわ。まあ、こわい」
「ふしぎだ、ふしぎだ。今までにあんな植物を見たことがない。話に聞いたこともありゃしない。ふしぎな植物だ。動物になった植物とでもいうのかしら」
東助もヒトミも、息をつめて、奇怪なる有様に気をうばわれている。
彼らはますます近くなって、ふしぎな姿をはっきり見せた。すくすくと天の方へのびて、梢にみるみる実を大きくふくらませる椰子の木。とめどもなく枝を手足のようにのばし、枝のさきをいくつにもひろげて、こっちへおしよせてくるマングローブの木。煙がはうようにのびてくる仏桑花。そして赤い大きな花がひらいたと思うと、たちまちすぼみ、また大きな花がたくさん次々に咲いてはすぼみ、まるで花で呼吸をしているようであった。