Japanische Klassiker mit Furigana
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イエスでん
イエス伝
矢内原 忠雄
Lesen Sie イエス伝 (イエスでん) von 矢内原 忠雄 (やないはらただお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.119 Zeichen · 436 Bildschirme
と三度も拒んで、逃げ出してしまったのだ。我らの見ている前で我らの恩師は打たれ、辱しめられ、死に定められた。恩師は我らの罪を負うて、死にゆき給う。我らは見ていて何もしなかった。そしてただ一人死に赴かしめた。なんという、なんという、なんという人間だろう、この私は! ペテロならずとも、誰か悔恨に心を刺されて、泣きくずれない者があろうか。
実に不法と虐待の裁判です。人類の裁判史上、これほどの大きな根本的誤審はありません。しかも神はこの誤審を黙認し給うたのです。あんなに神に忠実であり給うたイエスには神を涜した罪の罰として死刑を、そしてこれほど神にそむき神を涜した私には咎めなし! こんな間違いの処置がまたと世にあろうか。神様は賞罰の大きな置き違いをせられたのです。しかも知っていて、わざとそうせられたのです。昔エジプトの地で、ヤコブがヨセフの二人の子を祝する時、故意に手を交叉して長子に置くべきはずの右の手を弟に、弟に置くべき左の手を兄の頭に置いた。これを見てヨセフが「父よさにあらず」と言ったに対し、ヤコブを拒んで「我知る云々」と答えた、とあるごとく(創世記四八の一七―一九)、イエスの裁判を見た者が父なる神に向かって、「父よ、それは誤審です」