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Japanische Klassiker mit Furigana

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フレップ・トリップ

フレップ・トリップ

北原 白秋

Lesen Sie フレップ・トリップ von 北原 白秋 (きたはらはくしゅう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.698 Zeichen · 293 Bildschirme

Aozora Bunko

私の小唄は閑かになった、浮かれ心は。

小雨も幽かに小やみになった。

*

洋風の牧舎の様式は早速に小型の黄色いノートを私に取出さしめたほど私を魅了した。私は克明に写生した。

その屋根は上部で段がついた深い急勾配で、正面から見ると将棋の駒の外観をしていた。棟には幾つかの空気抜きの小さな塔が並んでいた。屋根裏の窓は広く二層になって、上のは小さかった。入口は思い切り大きい両開きの木の扉が左右に裏板を見せて、ほの暗い内部を透かした向うにかっきりした長方形の雨空と緑との画面がうち明っていた。

私たちは紅い火焔菜の根を掌のひらにのせた場長さんの後に蹤いて、濡れ雫の蝙蝠傘をすぼめすぼめ這入って見た。

第一は牛舎であった。

其処には通路を中にして、両側に対い合せに間劃りがあり、その一つ一つに、エーアシャー種や、ホルスタインの種牛と牝牛とが沈々と深い瞳を光らしていた。何れも黒くつやつやしかった。角ががっしりして撓み、両耳が垂れ、そうして悠揚と突っ立っていた。糞尿に黒く湿ったその床も、それでも帚の目がよく届いていた。青草のにおいもした。

他の牧舎には耕馬もいた。