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Japanische Klassiker mit Furigana

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フレップ・トリップ

フレップ・トリップ

北原 白秋

Lesen Sie フレップ・トリップ von 北原 白秋 (きたはらはくしゅう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.698 Zeichen · 293 Bildschirme

Aozora Bunko

「やあ、Oかい、いたのかい。」

「いたのかいもないでしょう。わたしが小樽に来ていることは、兄さんだって知っているはずだ。もう一年にもなるじゃないか。のんきだな。」

「のんきだといっても、すっかり忘れていたんだ。あっはっ、いたのかい。」

「いたのかいもないもんだ。さっきから二度も三度も呼んでいるじゃないか。」

「そりゃあ誰か呼んでるとは思ったさ、だが、俺を呼んでるとは思わなかった。君だったかい。」

「そうさ、ランチまで持って来ているじゃないか、早く此方へお乗んなさい。」

庄亮は「あれは僕の甥でね、やっぱり印旛沼だよ。あっはっ、すっかり此処にいたのを忘れていたんだよ。」と笑った。甥といっても大きい甥御さんだった。元気溌剌としてござる。

そこで皆が大型の方へ乗り移ると、ぼうと汽笛が喚く。揺れる揺れる。煙が吹きまく。

壮快壮快、海岸には西瓜の山だ。丘だ、煙突だ、レールだ、そして防波堤だ、浮標だ。

波を蹴立てて、風の薄寒い港内を一まわりすると、ランチが岸へ着いた。横浜を出て四日ぶりで陸地を踏むのである。うれしくないことはない。気が軽い。それが一、二町も歩くか歩かないうちに、旅館へ送られてしまった。