Japanische Klassiker mit Furigana
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フレップ・トリップ
フレップ・トリップ
北原 白秋
Lesen Sie フレップ・トリップ von 北原 白秋 (きたはらはくしゅう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.698 Zeichen · 293 Bildschirme
」
あの頃も何かといえば反抗心の強い、負けずぎらいの少年だったな、啄木は。もっとも細君は持っていたが。
「姐さん、一寸、このビフテーキを切ってくれないか。」
と今も私は頼んだ。女中はカチカチやっていたが、その皿がお膳から反りかえりそうになっても、コチコチで、そのうちカチャカチャ、くるりと皿ごと廻ってしまった。
「牛肉と馬鈴薯」といえば、独歩の小説から連想しても、北海道には野となく丘となくふかし立ての馬鈴薯が雪のように積り、熊の毛皮を着た髭むじゃのアイヌやシャモが、その中に群居して埋まって、それらの窓や戸口から、手や頭やを出すとむくむくもぐもぐ馬鈴薯ばかりを食べているような気がした。いったい誇張は芸術なりで、私は何でも大袈裟に物を考えるのが好きな方だ。だから、牛肉でも、あの牛屋に吊したような赤と白茶の片脚だけのが、内地は百姓屋の軒や周囲の荒壁にぐるりと掛け連らねた唐辛子、唐黍、大根の如く、いや、それを十層倍にしたぐらいの大きさのものが、まるで牛肉の祭礼のようだといいと思えたものだ。それがすっかり幻滅してしまった。
それに口取も猪口もお椀も、何から何まで、貝類ばかりなのも弱った。