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Japanische Klassiker mit Furigana

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フレップ・トリップ

フレップ・トリップ

北原 白秋

Lesen Sie フレップ・トリップ von 北原 白秋 (きたはらはくしゅう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.698 Zeichen · 293 Bildschirme

Aozora Bunko

余程のラジオ狂らしい。

「もういけない。ひどい無電だ。」

私はラジオはどうにも好きでない。ラジオを聴くといらいらして来る。ああ、化物じみた、非音楽的の非人情の音響で、神経を刺戟されてはとても坐っているに堪えられないのだ。一つには私が文明化された電気というものとあまりに交渉のない生活をして来たせいかも知れぬ。この四、五年こそ電燈の下で創作もしているが、この十五年来、ほとんど縁がなかった。いや、ずっと以前にも、そうだ、明治三十八、九年の早稲田時代にも、私たちは下宿から下宿へ引越車の後を蹤いてゆく時にも、ニッケル製のランプを片手に捧げて、とぼりとぼりと歩いたものだ。大正の一、二年にも相州の三崎ではランプであった。小笠原では無論のこと。その後葛飾でも初めはそうだったし、小田原へ移ってからも、二、三年は煤けランプの油煙くさい臭気をいつでも徹夜の暁には嗅がされた。それに電話は身ぶるいするほど嫌いだし、田舎に引き籠ってからは、あの雑閙する東京の電車にはとても飛び乗れそうにない。ラジオ流行の時節にも到底救われない旧人だと見えて、酒の座などで、いきなり、ワァワァワァと唸られると、それこそカッと疳癪が起って来る。