Japanische Klassiker mit Furigana
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ぼしぞう
久生十蘭短篇選
久生 十蘭
Lesen Sie 久生十蘭短篇選 (ぼしぞう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 48.344 Zeichen · 96 Bildschirme
なんて、ありありと迷惑そうなようすなの。ちょっとお手洗に行っている間に、二人の間に早いとこ夕食でもする約束ができてしまったわけ……そうですとも、いよいよもって放っておけないことになったから、近いところで、むりやり赤坂の陶々亭へひっぱって行って、支那卓の前へおしすえたものなのよ。
志貴子に志貴子だと白状させるぐらいのことは、わけはないと思って、軽く踏んでかかったんですけど、てんで歯がたたないの。いつの間に、そんなところまで話しあったのか、あたしには見当がつかないんですけど、れいの年忌のことまで抜目なくちゃんと吹きこんでしまったみたいで、あのときのことを言いだしても、木津さん、笑うばかりで受けつけようともしないんだから、あたしもやつれてしまったわ。やりきれなくなって、昨夜、志貴子が麻布のどことかで、木津さんに逢った話をすっぱぬいてやると、志貴子、ぼんやりした顔で、「それ、うちやったかもしれしませんなァ」という挨拶なんです。
お聞きなさいよ。こういう話なの。「こない言うと、けったいな思われるでっしゃろ。うちあけたところをお話しますが、じつはふしぎなことがありますの。