Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ごかいのまど

五階の窓

国枝 史郎

Lesen Sie 五階の窓 (ごかいのまど) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.651 Zeichen · 16 Bildschirme

Aozora Bunko

門を入ると広い前庭で、玄関で一銭(当時の通貨の最小単位)のスリッパを借り、受付へ行ったときである。

「こっちだこっちだ」

という声がした。

見ると、山本が招いている。

「いけねえ。こいつめ、おれより上手だ」

「無駄を言うなよ。黙っておいでよ、あとで詳しく説明してやるから」

幾筋かの廊下が通っていた。その一つを小走っていく。で、長谷川もあとを追った。患者・看護婦・付添人・医者などが忙しそうに歩いている。廊下の天井がガラスなので、雪降りの日だがなかなか明るい。と、廊下が丁字形になった。それを左へ曲がったとき、にわかにあたりが暗くなった。ごーごーという音、しゅっしゅっという音、ぱちぱちとはぜる音!……べつに驚く必要はない。いくつかのレントゲンが、いくつかの部屋で活動をしているのである。

「見たまえ」

と、山本が囁いた。

「あそこに艶子がいるじゃあないか」

ドアの開いた部屋がある。やはりレントゲンの部屋とみえて、例の音が聞こえている。その横手に腰かけがあり、そこに艶子が腰かけている。

二、三人の人が開いた戸口から部屋の様子を眺めている。レントゲンの活動が珍しく、それで見ているに相違ない。