Japanische Klassiker mit Furigana
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はいくへのみち
俳句への道
高浜 虚子
Lesen Sie 俳句への道 (はいくへのみち) von 高浜 虚子 (たかはまきょし) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 60.608 Zeichen · 120 Bildschirme
それに答えて、新しい笠を買ってそれを被って春の朝早く旅立ちまする、という挨拶を返したのが脇句である。またこういうのがある。
狂句こがらしの身は竹斎に似たるかな 芭蕉
たそやとばしる笠の山茶花 野水
この発句は、自分は狂句を作っている風狂人である、また凩のような境遇の人間である、凩の吹きすさむ中に漂うておるような人間である、そうして『竹斎』というあの物語に出て来る架空の風狂人にも似たものである、そういう人間でありまする、とそこに草鞋を解いた芭蕉はまず主人公に挨拶をしたのである。そうするとその挨拶を受けた主人野水は、その挨拶に答えて、先刻お見えになった時はどなたか知らんと思っておりました、が笠を召して山茶花の咲いておる下をいらっしゃるところをお見受け申した。山茶花がその笠に触れて花が飛び散っておる、その下を来られるさまを見ると、その笠を被っておられる方と山茶花とが相応じて山茶花も心あるものの如くその笠の上に飛び散っておる、そのお方が誰であろうかとお迎え申すと、それがあなた、芭蕉さまでおありなされたのか、という意味の句であろうと思う。互に風狂の輩であろうが、一方は謙遜し一方は喜び迎えておる心もちがよく現れておる。