Japanische Klassiker mit Furigana
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まんじ
卍
谷崎 潤一郎
Lesen Sie 卍 (まんじ) von 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 133.618 Zeichen · 258 Bildschirme
その六
と光子さんは鏡に映ってる涙見ながら呆れたようにいわれるのんです。「うち、あんまり綺麗なもん見たりしたら、感激して涙が出て来るねん。」私はそういうたなり、とめどのう涙流れるのん拭こうともせんと、いつまでもじっと抱きついてました。
その六
「さあ、もう分ったやろうち着物きるわなあ」いわれるのんを、「イヤや、イヤや、もっと見せてほしいイッ」と、わたしは甘えたみたいに首振ってせがみました。「あほらしいもない、いつまではだかになってたかてしょうがないやないか。」「しょうがあるとも。あんた、まだ、ほんとのはだかになってえへんやないか。この白い物取ってしもたら、――」そういうていきなり肩にかかってるシーツ掴みますと、「放してほし! 放してほし!」と、一所懸命に剥がされまいとしなさるのんで、シーツがびりびり破れました。わたしはかあッと逆上してしもて、くやし涙一杯浮かべて、「そんならいらん、うちあんたそんな水臭い人や思てえへなんだのに、もうええわ。もうきょう限り友達でもなんでもないわ」と破れたシーツを口でずたずたに引き裂きました。「まあ、あんた、気イでも違うたんか。」