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Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(三)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme

Aozora Bunko

右門捕物帖

1

――その第二十四番てがらです。

時は八月初旬。むろん旧暦ですから今の九月ですが、宵々ごとにそろそろと虫が鳴きだして、一年十二カ月を通じ、この月ぐらい人の世が心細く、天地蕭条として死にたくなる月というものはない。

だからというわけでもあるまいが、どうも少し伝六の様子がおかしいのです。朝といえばまずなにをおいても駆けつけて、名人の身のまわりの世話はいうまでもないこと、ふきそうじから食事万端、なにくれとなくやるのがしきたりであるのに、待てど暮らせどいっこうに姿を見せないので、いぶかりながらひとり住まいのそのお組小屋へいってみると、ぶらり――とくくっていたら大騒ぎですが、どう見てもそのかっこうは、これからくくろうとする人そっくりなのでした。それも、玄関前の軒下の梁のところへ、だらりと兵児帯をつりさげて、その下にぼんやりと腕組みしながら、しきりと首をひねっているのです。

「バカだな――」

「…………」

「なんて気のきかねえまねしてるんだ」

「…………」

「ね、おい大将。何しているんだよ」

だが、返事がない。振り向きもせずに、だらりとつりさがっている兵児帯を見てはひねり、ひねっては見ながめている様子が、さながら死のうか死ぬまいかと思案でもしているかっこうそっくりでしたので、名人も少しぎょッとなりながら呼びかけまし