Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme
右門捕物帖
1
――その第二十一番てがらです。
事件の起きたのは、年を越して、それも松の内の二日。
「めでたさも中ぐらいなりおらが春」――というのが俳諧寺一茶の句にありますが、中ぐらいでも、下の下の下々であっても、やりくり、七転八倒、夜逃げの名人であろうと、年が明けたとならばともかくもめでたいというよりいいようはない。ましてや、上の上の上々の大名諸侯が、言いようもなくめでたいのはあたりまえなことなので、だからこの二日の日がめでたすぎるそれらお歴々の、三百二十八大名全部が、将軍家へお年賀言上のために総登城する定例なのでした。
一国一城のあるじにしてすでにそうであるから、およそ官途にある者のすべてが、下は上へ、上はそのまた上へと、一年一度の義理を果たしに出かけるのはさらに当然なことなので、すなわち伝六は右門のところへ、右門はお奉行のところへ、――もちろん行くだろうと思ったのに行かないのです。縁ならぬ縁でしたが、目をかけた配下の善光寺辰が死んでみれば、まだ四十九日もたたないうちに、めでたいどころの騒ぎでない。
「服喪中につき、年賀欠礼仕候」
薄い墨で書いた一札を玄関前にぺたりと張りつけておいて、名人は郡内のこたつぶとんにぬくぬくとくるまりながら、もぞりもぞりとなでては探り、探ってはあごをなでて、朝からお組屋敷にとじこもっ