Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(三)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme

Aozora Bunko

「え……?」

「あばたの敬公の様子を見てこいといってるんだよ」

「ちぇッ。ようやく人並みに口をきくようになったかと思うと、もうそれだからな。ほんとうに、どこまで人に苦労させるんでしょうね。お差し紙の来たのはだんななんだ。あば敬のところじゃねえ、だんなのところへ来たんですよ。疱瘡神の露払いじゃあるめえし、用もねえのに、わざわざとあばたのところへなんぞ行くがものはねえじゃござんせんか」

「しようがねえな。だから、おれもおめえの顔を見るとものをいいたくなくなるんだ。わからなきゃ、このお差し紙をもう一度よくみろい。名あてがねえんだ。どこにも名あてがねえじゃねえか。おれひとりへのおいいつけなら、ちゃんとお名ざししてあるべきはずなのに、どこを見ても右門の右の字も見当たらねえのは、お奉行さまがこの騒動を大あな(事件)とおにらみなすって、いくらか人がましいあば敬とおれとのふたりに手配りさせようと、同じものを二通お書きなすった証拠だよ。現の証拠にゃ、さっきの小者があば敬の組屋敷のほうへ飛んでいったじゃねえか。ただの一度むだをいったことのねえおれなんだ。見てくりゃわかるんだから、はええところいってきなよ」