Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme
これがいったいどうしたっていうんです。え! ちょっと。この直訴状のどこがどうしたというんですかよ。親心に上下がねえならねえで、しかじかかくかく、せがれがこれこれこうでごぜえますゆえ、依怙のご沙汰はごかんべんくだせえましと、何が何してどう依怙の沙汰だか、どうせ死ぬからにはもっと詳しくけえて直訴すりゃいいんだ。それをなんぞや、においばかりかがしたきりで、ご賢察願いあげ奉り候とはくどいですよ。いかにも思わせぶりで、しゃくにさわるんだ。しかも、だんながまた、――ああ、いけねえ! どこまで人に気をもませるんでしょうね。まさかと思ったのに、そこをそっちへ曲がっていきゃお番所じゃねえですかよ。ここにちゃんとけえてあるんだ。ご賢察奉願上候。芝入舟町甚七店束巻き師源五兵衛と所名まえがはっきりけえてあるんですよ。ひと飛びにあっちへ行ったほうが早道なんだ。ね、ちょっと!――ちょっとったら、ね! ちょっと!」
鳴れど叫べど、ひとたびこうと眼をつけてやって来たからには、もうむっつり右門です。町々つじつじの警備に出払ってしまってひっそり閑と静まり返っているお番所の中へさっさとはいっていくと、てこでも動くまいといいたげに、どっかりすわったところは訴状箱の前でした。