Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme
と同時に目を射たものは、急――大きく急と書いた不思議な文字です。それから、のろいの相手の年がある。巳年の男、二十一歳と、墨色あざやかにわら人形の背に書いてあるのです。
「やりきれねえな。そんな気味のわるいものをふところへしまって、どうするんですかよ。ね、ちょいと、なんとかひとことぐらいおっしゃいよ」
しかし、名人はものすごいくらいおしでした。たいせつな物のようにわら人形を懐中すると、その早いこと早いこと。すたすたとお堂の前に帰っていった出会いがしらに、ぱったり顔を合わせたのは、練塀小路の妙見堂から汗をふきふき駆けつけたあば敬とその一党です。
「忙しいことでござりまするな。お先へ失礼――」
軽く一礼すると、待たしておいた駕籠にひらりうち乗りながら、涼しく命じました。
「ゆっくりでいいからな。練塀小路の妙見堂だぜ」
「ちぇッ。これだからな。駕籠屋やあば敬に口をきくくれえなら、かわいい子分なんだ、あっしにだっても口をきいたらいいじゃござんせんか。なんて意地曲がりだろうね」
鳴るのに合わせてゆらりゆらりと駕籠をうたせながら、やがて乗りつけたところは、命じたその三本榎の妙見堂境内でした。