Japanische Klassiker mit Furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(三)
佐々木 味津三
Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme
小降りの雨の中をぬれて歩いてかどを曲がりながら、ほんとうにさっさと道を急ぎました。――と見えたのはしかし二町足らず、ずかずかとふたたびかざり屋のかどまで引っ返してくると、ぴたり、そこの物陰に身を潜めながら、帰ると見せて立ち去ったお蘭の家の表のけはいに烱々と鋭いまなこを配り放ちました。
来る! 来る!
わらじ姿の町人こそは、まさしく黒岩の一味の、見る目、かぐ鼻、様子探りの先手であったとみえて、どこぞ向こうの町かげにでも潜み隠れていた清九郎たちに、いちはやく名人右門退散と注進したものか、待つほどもなくぞろぞろとやって来るのです。
ひとり。ふたり。三人。四人。いずれも身ごしらえ厳重の武芸者ふうに作って、先頭に立った五分月代こそ、体の構え、目の配り、ひときわ立ちまさっているところを見ると、たしかに当の黒岩清九郎にちがいない。しかも、あたりのけはいを見はばかるようにして、そのまま足早にお蘭の住み家の中へぞろぞろと姿を消しました。
見ながめるや同時です。
「たいでえびをつったかな。まごまごすりゃ、今度こそ、おめえの首がそっぽへ向くかもしれねえから、小さくなって見物していなよ」