Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(三)

佐々木 味津三

Lesen Sie 右門捕物帖(三) (うもんとりものちょう) von 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 241.558 Zeichen · 480 Bildschirme

Aozora Bunko

と、やにわに顔色を変えながら、よたよたとあわてふためいて逃げ出しました。――せつな!

「大笑いだよ。足が二十本あったって、逃げられる相手と相手が違うんだ。神妙にしろ」

ふところ手をしながら、いたって静かなものです。微笑しいしい、とっさにずいと名人がその行く手をふさぐと、伝法にずばりと手きびしい尋問の矢が飛びました。

「逃げるからにゃ、何かうしろぐれえことをしているんだろう。すっぱりいいな」

「へえい。なんともどうも――」

「なんともどうもが、どうしたというんだ。ただ震えているだけじゃわからねえよ」

「ごもっともさまでござります。まことになんともごもっともさまでござりまするが、いかほどおしかりなさいましても、てまえにだってどうもしようがござりませなんだゆえ、てだてに困り、つい盗み出せともったいらしく知恵をつけただけのことなのでござります。それが悪いとおっしゃいますなら、相談うけたてまえも災難でござりますゆえ、どのようなおしおきでもいただきまするでござります」

「ほう。これは少し妙なことになったようだな。やぶからぼうにおかしなことをいうが、てだてに困ってもったいらしく知恵をつけたとは、何がなんだよ」